花のある暮らし

ハリス家の少女たちは、四月に生まれた六女の妹に、
満開の姫りんご、タンポポやスミレを摘み、
少しづつ糸で束ねながら、小さな花冠を作っていた。

 

誕生日、母の日、クリスマス、結婚式と、
心を込めたフラワー・リースは愛しく美しい。

 

今朝やっと咲いたのよ
嬉しそうに大輪の芍薬の花を一輪ざしに活けて、
朝一番で届けてくれた六歳のエミのキラキラした瞳。

 

神様が花と云う姿で創った自然の恵みを、
誰かを想い、愛や友情を届けるのだという。

また、誰かが亡くなった時には、
故人が好きだった花をお墓に植えると云う習わし。
何と素敵なお話だろう。

 

キリストの昇天と復活を通し、
死者もまた新しい生命となって蘇ると考える信仰は、
花の中に、亡き人を見るのかもしれない。

 

原罪を背負う人間は、土に還って初めてその荷を降ろすと考えられ、
その人生に尊厳と敬意をこめ、
死者を灰にすることなく、土葬の慣習が今も続いているようだ。

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