復活祭は、ハリス家にとって重要な年中行事だ。
長いアメリカ暮らしで私が目にしたイースターは、
子供たちのために催される地域やモールでの、
エッグハンテイングのお知らせや参加を促すチラシだけだった。

 

大地が胎動を始める新生の輝きの中に、
人々はキリストの昇天と復活の歓びを重ね、
生命の尊さと感謝を謳う。

 

この日の為に仔ウサギがハリス家に仲間入りし、
来訪する子供たちの人気者となった。
また野鳥の雛が孵り、夜にはカエルやコオロギが啼き始める
いよいよ春到来だ。

 

次女の話では、卵に鮮やかな彩色をするのは、
昔からのクリスチャンの慣習なのだそうだ。
イースターの朝は、固ゆでした卵の殻に、
18歳の長女から6歳の五女まで、こぞってペイントを楽しむ。

 

晴れやかな楽しい気分を盛り上げるかのように、
装飾用の樹木の枝や百合の花、宴の皿にも添えられる。

 

インデイアナ、バージニア、ケンタッキーかた訪う友人もあり、
来客は五十人を超す。
去年のクリスマスリースが聖火のように赤々と燃える、
その円陣で聖歌を謳うことから始まる朝。
私は、一年の無病息災を祈りお正月のしめ縄を燃やすどんど焼きを思った。

 

神と共にある人々の暮らしを体感したような一日だった。

 

 

 

 

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